特急まほろばに乗って大阪から奈良へ移動してみた
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JR の大阪駅と奈良駅を結ぶ 特急まほろばに乗って奈良へ行ってきました🚋 特急まほろばは、今年 2025 年 3 月に定期運行化され、翌月 4 月にリニューアルした車両が導入された JR 西日本の特急列車。そんな特急まほろばに、始発駅の大阪駅から終点の奈良駅まで乗車してきました。
やってきたのは、JR 大阪駅のうめきた地下ホーム。開業したのは 2023 年 3 月と、既に 2 年以上が経つうめきた地下ホームですが、なんだかんだでこのホームを発着する列車に乗車する機会がなくて今回初めて足を踏み入れました。
特急まほろばが発着する 22 番のりばの反対側、21 番のりばに設置されているのは床から天井までを覆った巨大なホームドア。様々な車種や編成に応じて自在に開口を構成できる特殊なホームドアで、ホームドアの上部や下部などに乗車位置の案内や次に到着する列車の案内などを表示できるスクリーンが設置されている、世界初のフルスクリーンホームドアです。
特急まほろばが出発する 22 番のりばにはホームドアの設置はなく、代わりにホームから見えるのは今回乗車する特急列車の姿。出発の 20 分ほど前に着いたのですが、既に列車内に入ることができる状態でホームで発車時刻になるのを待っていました。
今回乗車する「特急まほろば」は、以前から土休日に臨時列車として運行されていたもの。それが今年 2025 年 3 月から土休日限定にはなりますが定期運行が開始され、その翌月 4 月には車両の内外装に奈良の魅力を表現したリニューアル車両がデビューしました。
新しい車両は 2 種類あり、ひとつは 4 月に運行が開始された第 1 編成「安寧(あんねい)」、もうひとつは今月 10 月 18 日に運行が開始される第 2 編成「悠久(ゆうきゅう)」です。今回私が乗車したタイミングが悠久のデビュー前だったので、安寧への乗車となりました。
さっそく車内へと入ってみると、まだ運行が開始されてから 1 年も経っていないということもあって内装は非常に綺麗。雰囲気はいつも石川県の実家に帰る際に乗車するサンダーバードの車内っぽい感じがしました。座席の配置や、カーテンがあるところなどがそう感じさせるのでしょうか?
赤色っぽい上品な色のシートには不思議な文様が描かれていて、こちらは奈良時代・平安時代に装飾として多く用いられたという空想上の花をかたどった「宝相華文様」という伝統的な文様だそう。
車両の先頭にも似たような雰囲気のマークが描かれていたなと思ったのですが、こちらは唐草文様をモチーフとして、鹿や金魚、大和野菜など奈良らしい要素を組み込んだ特急まほろばのシンボルマーク。外側は古い時代の奈良の瓦などに見られる装飾をイメージした花弁の縁取りがされています。
今年運行が開始されたばかりの車両ということで、車内からホームを眺めていると列車の写真を撮影する人の姿が絶えず見られました。そんな様子をぼんやりと眺めていると、列車は発車時刻になり大阪駅を出発。
特急まほろばの停車駅は非常に少なく、大阪駅を出ると途中の停車駅は新大阪駅、法隆寺駅のみ。うめきた地下ホームを出発して、おおさか東線と大和路線を通って終点の奈良駅を目指します。乗車時間は 1 時間ほどで、窓の外の景色をぼんやりと眺めながら乗るも良し、各座席にはコンセントも用意されているのでスマートフォンやパソコンで作業をしながら乗るも良しといった感じ。
大阪駅を出発した時点では乗客はそれほど多くなく、新大阪駅でも多少乗車はあったものの、隣の席にも通路を挟んで反対側の座席にも乗客の姿は無し。外国人観光客が多いのかと思いきやそんなこともなく、ほとんどが日本人のように感じました。
新大阪駅を発車すると、車内放送で特急まほろば第 1 編成「安寧」についての説明が行われます。安寧という名前についてや、車両の色や文様についてなど。車体カラーには「蘇芳色」という色が使われているそうで、これは奈良時代に大陸から伝わった染料に由来し当時の宝物にも多く見られる色なのだそう。
さらに列車の走行中に車掌さんがやってきたと思ったら、一人ひとりに「特急まほろば乗車記念証」を手渡しするために来られたようでした。乗車に対する感謝の言葉や特急まほろばのシンボルマークが印刷された面の反対側には、桜井・聖林寺にあるという国宝・十一面観音菩薩立像の写真。
この国宝・十一面観音菩薩立像ですが、特急まほろばの 1 号車と 2 号車の間のデッキ部分に右手の原寸大レプリカが展示されており、自由に見ることができるようになっています。
放出駅を通過してすぐくらいのところで JR の作業員の方らしき人たちが手に旗を持って手を振ってくださっているのを見て驚くなどしつつ、おおさか東線を走行中はややゆっくり目だった列車は大和路線に入ってから一気にスピードアップ。列車はあっという間に終点の奈良駅に到着しました。
初めての特急まほろばへの乗車でしたが、新しい列車ということで車内は非常に綺麗で快適でしたし、車両の説明や乗車記念証の手渡しまであって非常に良かったです。今回は「まほろばチケットレス特急券」で乗車したので、お値段も通常の運賃プラス 860 円で乗車することができました。
この投稿が公開される頃には第 2 編成「悠久」の運行も始まっているはずなので、また奈良へ行く際には新しい車両にも乗車してみたいです。