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南海電鉄の高師浜駅から羽衣駅の間を歩く

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ひらたけ

南海電鉄高師浜線の 高師浜駅から羽衣駅の間をお散歩してきました🚶 高師浜線は全部で 3 駅しかない短い路線で、その長さは約 1.5km。そんな高師浜線の線路沿いを、終点である高師浜駅から、高師浜線の起点であり南海本線の列車も停車する羽衣駅までを休日に歩いてきました。


まずやってきたのは、南海高師浜線の 高師浜駅。駅を訪れるまで「この駅なんて読むんだ…?」と思っていたのですが、高師浜は「たかしのはま」と読むそう。なんだかレトロな雰囲気を感じる駅舎を見上げるとステンドグラスが取り付けられており、小さい駅ながら素敵な見た目をしています。

南海高師浜駅の写真

駅前には「高師浜駅周辺観光案内」の看板が立てられていて、周辺の地図と共にいくつかの施設や景色の紹介がされていました。紹介されていたのは観光地なのかは怪しい感じもする「臨海スポーツセンター」と、水路に沿うように広がる大きな公園「浜寺公園」、それから高石市の臨海部に広がる工場地帯の「工場夜景」。

特に、工場地帯の夜景はその美しさから工場夜景ファンから聖地と呼ばれるほどだそうで、海越しに広がる工場群や間近から見ることができる複雑なパイプの配管などを楽しむことができるとのこと。そもそも工場夜景ファンも工場夜景の聖地もあまり聞いたことがなかったのですが、そんなに綺麗なら一度見に来たいところです。

紹介されていた夜景の場所へは歩いていくしかなく、片道 1 時間以上かかりそうな感じだったので向かうのは大変そうではありますが、何人か誘ってタクシーに乗って…とかすれば行けないことはない…ですかね?

高師浜交差点の写真

また、駅前にはもうひとつ「高石だんじり祭」と書かれた気になる看板が。名前くらいは聞いたことがある「だんじり(地車)」は、大阪府の泉州地域の秋祭りの際に用いられる山車のことだそうで、だんじり祭はそんなだんじりを曳くお祭り。

岸和田だんじり祭が有名で、私も聞いたことがあったのですが、だんじりといえば岸和田というイメージしかなく他の周辺地域でも行われているとは知りませんでした。

私が訪れたタイミングでは既にお祭りは終わってしまっていましたが、羽衣駅まで歩いていく途中にはだんじりが置かれていると思われる倉庫のようなものがあり、いつかだんじりを曳いているところを見に訪れたいと思いました。

高石神社の写真

駅を出発し、東側にある大通りを北へと歩きます。少し進んだところには「高石神社」という神社があり、せっかくこの地を訪れたということで参拝していくことに。高石神社は、古くは天神の社として知られ「延喜式」という平安時代に編纂された法典の神名帳にその名が記されているほど古い歴史があるのだそう。

近くには筆屋という宿屋があり、有名な歌人や江戸末期の測量学者である伊能忠敬など、多くの旅人がそこで休息していったのだとか。

高師浜駅近くの「ふくちゃん」のミニ豚モダン焼の写真

神社に立ち寄った後は、近くにあったお店の前に置かれていた看板とのぼり旗につられて「ミニ豚モダン焼」をいただくことに。お値段は 1 つ 270 円、2 枚で 500 円と、ちょっと小腹が空いてきたときにちょうど抗えないくらいのところを突いてくる感じです。

作り置きとかではなく、目の前で焼いて作ってくださったミニ豚モダン焼は「本当にミニ?」と疑いたくなるサイズのもので、食欲を誘うソースの香りが漂います。椅子に座って一心不乱にもしゃもしゃしていると、お店の方が「飲み物とかある?」と聞いてくださって、おいしいだけでなく親切さまで兼ね備えていることに震えました。おすすめ。

南海伽羅橋駅付近の高架横の写真

モダン焼を食べ終えてお散歩を再開したところでポツポツと雨が降ってきたので、ここからは傘を差しながらのお散歩。高架の線路の下をくぐったところで線路を追うように右に曲がり、細めの道路を通って高師浜線唯一の途中駅 伽羅橋駅 方面へ。

伽羅橋駅周辺の線路の高架下には屋根付きの商店街のようなものがありましたが、どの建物もシャッターが閉められ営業はしていませんでした。近くに音楽教室でもあるのか、どこかからか楽しげな音楽が聞こえてくるのに耳を澄ませつつ歩いていきます。

南海伽羅橋駅の写真

雨の中を歩いてやってきたのは、南海高師浜線の伽羅橋駅。読み方はどこか可愛らしい感じですが、漢字で書くと結構厳つい感じ。

駅の壁には巨大な壁画。こちらは「羽衣伝説」として各地に伝承された物語をその土地のバージョンに合わせた壁画としてその土地に描くという「HAGOROMO MURALS」というプロジェクトによるものだそう。高石市に天女伝説の明確な文献は残っていないことから「虚像の天女」をコンセプトに描かれています。

南海高師浜線代行バス設備撤去工事が行われている場所の写真

線路の隣に整備された、やたら綺麗な歩道を歩いて羽衣駅へ向かいます。伽羅橋駅から羽衣駅の間は、昨年 2024 年 4 月に高架化工事が完了した区間。高架化工事が行われている最中は高師浜線は代行バスによる輸送が行われていました。

現在周辺では高架下整備工事と代行バス設備撤去工事が行われていて、このやたら綺麗な道もこちらの工事で整備されたものなのでしょう。工事現場を見ながら「へー、代行バスが走っていたのか~」などと初めて知ったかのように言っていましたが、2 年前に近くを訪れた際 の投稿でこの件に触れていて、自分の記憶力のなさに困惑しました。

南海羽衣駅の写真

神社に立ち寄ったり、途中でモダン焼を食べたりしながらでしたが、高師浜駅を出発してからおよそ 1 時間と 20 分ほどで南海本線と南海高師浜線が分岐する 羽衣駅 に到着しました。


南海電鉄高師浜線の終点・高師浜駅から、起点の羽衣駅までを歩きましたが、路線としては短いものの歩いて移動するとなかなか距離があるなと感じました。あいにくの雨ではありましたが土砂降りと言うほどでもなく、のんびりお散歩ができました。おつかれさまでした。