大阪環状線と地下鉄が通る弁天町駅から大正駅までを歩く
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仕事帰りに夜の大阪の街をのんびり散歩するのが好きで、定期的にやっています。この日は 大阪環状線と地下鉄線が通る弁天町駅から大正駅までを歩きました🚶 弁天町駅と大正駅はどちらも JR 大阪環状線の駅で、弁天町駅には地下鉄中央線、大正駅には地下鉄長堀鶴見緑地線がそれぞれ通っています。
どちらの駅も、JR 線と地下鉄線との乗り換え駅という共通点がある駅。地下鉄は異なる路線なので直接結ばれてはいませんが、大阪環状線に乗車するとわずか 2 分ほどで移動することができます。そんな大阪環状線の 1 区間を、夜にのんびりとお散歩してきました。
まず訪れたのは、大阪環状線と Osaka Metro 中央線の列車がやってくる弁天町駅。昨年開催されていた 大阪・関西万博 の期間中には、万博会場となった夢洲まで伸びる地下鉄中央線と JR 線を乗り換える利用者でごった返した連絡通路とその周辺。現在では通行人はまばらで、綺麗に整備された駅舎には落ち着いた雰囲気が漂っていました。
私も万博に何度も足を運んでいたので、この弁天町駅には何度かお世話になったのですが、JR 線の内回り口の改札を出て地下鉄中央線との連絡通路がある方とは反対側にベンチが設置されたオシャレなテラスのような空間があることにこの日初めて気が付きました。
当時は大混雑していたのもありますが、少しでも早く万博会場に着いて入場の列に並ばなければという気持ちがあり、視野が狭くなっていたのかもしれません。こうして改めて訪れると、何度も利用したことのある駅でも意外と新たな発見があるものですね。
どこか木の温もりが感じられるようなウッドデッキっぽい見た目の改札前エリアでは、海外からの観光客と思われる大きなキャリーバッグを持った方々が休憩していました。万博が終わった後でも多くの外国人観光客を惹きつける、大阪という都市の魅力を再確認できるようです。
駅を出ると、目の前に広がるのは何本もの高架の道路や線路が空を埋め尽くすような勢いで張り巡らされている光景。JR 大阪環状線の線路と、地下鉄のくせに JR の線路の上を通る Osaka Metro 中央線の線路。南北方向に伸びる阪神高速 17 号西大阪線と、その上に整備された東西方向に伸びる阪神高速 16 号大阪港線。
そしてそれらの高架を支える巨大な柱や、先ほどまで見ていた JR 線と地下鉄線を結ぶ連絡通路、車線数が多く幅の広い道路を横断するための歩道橋や地下道などもあり、まるでコンクリートと鉄で築き上げられたジャングルのようです。大都市ならではの景色ですね。
東西方向に伸びる中央大通を渡って、南へと歩いていきます。万博開催期間中にも存在していたような気がするのですが、高速道路と地下鉄の高架下の、横断歩道と横断歩道に挟まれた島のような場所には誰のものなのか分からない荷物がたくさん置かれていました。怖いからあまり視線を合わせないようにしたり、近づきすぎないようにしているのでちゃんと見てはいませんが、あれは一体なんなのでしょう…。
中央に阪神高速 17 号西大阪線の高架がある、国道沿いの歩道を歩いていきます。道路の東側を歩いていたのですが、こちら側には歩道とは別に緑が植えられたうねうねと続く遊歩道が整備されていました。訪れた時間帯が夜で、結構暗い感じだったので今回は普通の歩道を歩きましたが、明るい時間にのんびりお散歩するなら自然豊かな方を歩くほうが楽しそうです。
隣の大通りは交通量が多く、特に大きなトラックなどの車両の姿をよく見かけました。弁天町駅があるのは大阪市港区、島国である日本は物流の多くを海運が担っており、港からも近くて高速道路の通るこの場所を大型車両が数多く走っているのは道理です。
しばらく歩いていくと、見えてきたのは東西に伸びるみなと通という大通り。大阪の主要な道路には愛称が付けられており、南北に伸びる道路には「筋」が、東西に伸びる道路には「通」が付けられています。大阪のメインストリート「御堂筋」が有名でしょうか。この「みなと通」も同様の名前の付け方がされています。
大通り同士の交差点を曲がって、進路を東へと変えて歩いていきます。JR の高架と交差する地点付近にはネオンライト風の装飾が施された派手な外観のお店や飲み屋が集まっており、一部分だけではありますがなんだか賑やかな雰囲気です。
もう 3 月も中旬になりますが、まだまだ寒い日が続きます。この日も非常に寒く、2 月末から 3 月初めにかけてのやたら暖かかったタイミングでコートをクリーニングに出してしまったせいで寒さに震えていた私は、途中のコンビニで温かい飲み物を調達することに。午後の紅茶チャイティーラテ を購入しましたが、思っていたよりもスパイスが感じられて、身体をしっかり温めてくれるようでした。
飲み物を片手に夜の大阪の街を歩いていくと、突如現れたのが南東方向に伸びる緑道のようなもの。みなと通を挟んで反対側、北西方向にも歩道はないものの植物が植えられた細長いエリアが道路と道路に挟まれるような形でその先の安治川まで続いています。
地図アプリを開いてみても特に公園や遊歩道の名前らしきものは書かれておらず、一体何なのだろうと思いながらも、せっかくなのでこの歩道を歩いて南側を流れる尻無川方面へと抜けることに。
後日、みなと通の北西方向へ続く道路の名前が「境川通」となっていることから、昔この場所に川があったのではないかと思い調べてみると、かつてこの場所には安治川と尻無川を繋ぐ「境川運河」というものが存在していたのだそう。水の都と称されるだけあって、大阪の街には数多くの水路や運河が整備されていたようです。
港区と西区の境界にもなっている境川運河は明治 35 年(1902 年)に完成し、その後昭和 39 年(1964 年)に埋め立てられるまで 60 年以上にわたって港区の発展を支えてきたのだそう。なんかこう、その偉大な功績を称えてちゃんと「境川運河跡」みたいな感じで看板を建てるとかしてほしい。暗くて見つけられなかっただけで、どこかにあるのでしょうか。
境川運河の跡に整備された歩道を歩き、JR の線路の高架下をくぐりながら進んでいくと、見えてくるのが尻無川という河川。やや高めのコンクリートの堤防に覆われているので水面は見えませんが、すぐ隣に大阪環状線の橋梁が見え、ここに川が流れていることが分かります。
桁下制限 3m という低めの橋の下をくぐると、正面に見えてくるのが 京セラドーム大阪 という大きなドーム球場です。オリックス・バファローズ が本拠地としている野球場で、野球の試合はもちろんコンサートなどが行われる際には非常に多くの人が集まります。
私は野球のルールすら怪しいくらいなので野球の試合を見に行ったことはなく、特別好きなアーティストも思い浮かばないのでコンサートも行かないのですが、人生の中で一度くらいは熱狂するファンの方々と共に一体感に包まれながらひとつの物事に熱中してみたいものです。学生時代に周りのオタクたちが楽しそうに会話しているのを見て憧れを抱いていたので、自分が好きなものに熱中して一生懸命になれる人たちが輝いて見えます。
京セラドーム大阪の正面の交差点を右に曲がり、尻無川に架かる岩崎橋を渡って大正駅方面へと歩きます。橋の上から東の方を見ると、背の高いマンションやビル群の光がずっと先まで続いていました。尻無川はこの先木津川と交差し、そこから先は道頓堀川が流れています。そのまま進んでいくと広がるのは、大阪・ミナミの繁華街で、オフィスで働く人々や光り輝くグリコサインを見に訪れた観光客など、多くの人で賑わうエリアです。
岩崎橋を渡れば、大正駅はもうすぐです。隣には大阪環状線の高架が続き、線路に沿って歩いていきます。高架下やその周辺には鉄板焼きの店や居酒屋が軒を連ね、仕事終わりにお酒を飲みに来たと思われるサラリーマンの姿がありました。
夜の飲み屋街を抜けると、大正通という大通りに出ます。横断歩道を渡った先が、今回のお散歩の終着点である大正駅です。出発地点の弁天町駅では JR の高架の線路があって、そのさらに高い位置に地下鉄の線路がありましたが、大正駅の地下鉄はちゃんと地下に線路があります。
大阪環状線と地下鉄が通る弁天町駅から大正駅までの間を徒歩で移動してみましたが、港に近い海側のエリアということもあって梅田や難波などの繁華街を歩くのとはまた違った雰囲気を楽しむことができました。また、境川運河の話など、実際に歩いてみなければ存在を知ることもなかったであろう歴史の発見があったのも非常に良かったです。
移動にかかった時間はおよそ 30 分ほど。有意義な夜のお散歩タイムを過ごすことができました。今日もおつかれさまでした。