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山形市のシンボル「文翔館」へ行ってきた

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ひらたけ

先日、山形へ旅行した際に 山形市のシンボルである「文翔館」という建物へ行ってきました🏛 市内中心部に佇む山形県郷土館「文翔館」は、かつて山形県の県庁舎および県会議事堂として使用されていた建物で、国の重要文化財にも指定されています。そんな文翔館を訪れ、中を見て回ってきました。


東京と山形を結ぶ山形新幹線も停車する 山形駅 から、山形城跡につくられた霞城公園などを経由してゆっくり歩いていくこと 40 分。山形市のメインストリートである七日町通りの突き当たりに構える、重厚感溢れる建物が今回訪れる山形県郷土館「文翔館」です。

天候の都合で行く予定をしていた場所に行けなくなり、駅前の高層ビル 霞城セントラル 内にある観光案内所でおすすめの場所を尋ねたところ、この文翔館という建物が山形市のシンボル的な存在だということを教えていただきました。実際に正面までやってくると、その存在感に圧倒されるようです。かっこいい。

山形県郷土館「文翔館」の写真

そんなかっこいい外観の文翔館ですが、入館料はなんと無料。イベントなどで建物内にある会議室や中庭、ギャラリー、議場ホールを利用する場合には使用料がかかるようですが、内部をうろうろと見学するだけであれば料金はかからないようです。

霞城セントラルの展望ロビーや山形城跡の公園などもそうですが、市民・県民の憩いの場として、また学びの場として多くの施設を無料で開放しているのがすごいですね。

山形県郷土館「文翔館」の建物内の写真

山形県郷土館「文翔館」の建物が竣工したのは、大正 5 年(1916 年)のこと。明治 44 年(1911 年)に発生した山形市北大火によって、それまで使用されていた山形県庁舎および県会議事堂が焼失してしまい、その後に建てられたのが現在の旧県庁舎および旧県会議事堂です。

旧県庁舎と旧県会議事堂は共に英国近世復興様式を基調とした建物で、旧県庁舎はレンガ造りの 3 階建てで外側の壁面は石貼り、旧県会議事堂は同じくレンガ造りの一部が 2 階になっています。

昭和 50 年(1975 年)まで県庁舎として使用され、県庁移転後は文化財として保存することになり、10 年にも及ぶ長い修理期間を経て平成 7 年(1995 年)に山形県の文化の振興を図るため「山形県郷土館」として開館しました。今回私が訪れたように一般の方へ建物を公開するほか、郷土の歴史や暮らしに関する常設展示コーナー、復原工事を紹介する映像ホールなどが設けられています。

山形県郷土館「文翔館」の正庁の写真

建物の中へと入ると、正面にあるのは中央階段室。赤い絨毯が敷かれた豪華な作りの階段が上のフロアへと続いていて、正面の窓にあしらわれたステンドグラスが中庭からの光を取り込み幻想的な雰囲気をつくりだしています。こちらのステンドグラスは当時のものをクリーニングしたものだそうで、天井のシーリングライトも漆喰塗りで復原したものとのこと。

3 階へと移動し、順路の案内に従って「正庁」という部屋へ。こちらは現在でいえば講堂にあたり、訓示や辞令交付、重要な会議などに使われた部屋なのだそう。建物が英国近世復興様式というものを基調としたものとのことでしたが、中もまるでイギリスのようというか、なんだかロイヤルな感じがします。

寄木貼りの床板や大理石の飾柱などは当時のままだそうで、戦時中にボード張りに改造された天井は花飾りのある漆喰天井に復原したのだそう。中央には白くて大きなテーブルが置かれていて、当時はここに偉い人たちが集まって会議などをしていたのでしょう。

山形県郷土館「文翔館」のバルコニーからの景色の写真

正庁からはバルコニーに出ることができて、少し高い位置から山形の街や建物を見ることができます。正面から遠くまでずっと伸びているのが山形市のメインストリートだという七日町通で、右側に見えるのが山形市役所です。そのまま南へ進んでいくと、賑やかな繁華街へとたどり着きます。

周りを見回してみると、建物やその周辺の広場などはどこからどう見ても洋風な感じで、まるで日本にいないかのよう。バルコニーのタイルは当初の破片を基に赤と黄色の市松模様に復原したそうです。

バルコニーから上を見上げると、文翔館のシンボルである時計塔の姿が見えます。元々は優雅な銅板飾りで覆われていたようですが、戦時中の金属供出により鉄板で代用されていました。復原工事にあたって、栃木県の日光から (かざり) 職人を招いて手作業により創建当時の複雑な形を再現したのだとか。

山形県郷土館「文翔館」の知事室の写真

正庁の隣にあるのは貴賓室で、皇族や国の高官が訪れた際に控室などとして使われた部屋。昭和の中頃以降の新県庁舎移転までは副知事室として使われました。当然のことながらこちらの部屋も豪華な作りとなっていて、ステンドグラスが施された家具なども設置されていました。

貴賓室を通ってやってきた突き当たりの部屋は知事室。こちらもボード張りに改造された天井を漆喰飾りに復原し、当時のものだという暖炉などが設置されていました。絨毯は山形で織られたものだそうで、実際にこの部屋に敷かれていたものをクリーニングして敷き直したようです。

山形県郷土館「文翔館」の中庭の写真

また、この知事室は映画『るろうに剣心 京都大火編 / 伝説の最期編』のロケで使用された場所なのだそう。私は映画をほとんどみないので、るろうに剣心は名前くらいはチラッと聞いたことがあるようなないような、くらいなのですが、部屋には映画内での一場面の写真が展示されていて、たしかにこの部屋が写っていました。

知事室を出て廊下を歩いている時には、窓から中庭を見ることができます。こちらの中庭も知事室同様に『るろうに剣心 京都大火編 / 伝説の最期編』という映画のロケで使われたのだそう。雰囲気のある場所なので、映画などのロケに使われるのも納得です。

山形県郷土館「文翔館」の旧県会議事堂への通路の写真

下のフロアへと降りると旧県会議事堂へと続く渡り廊下がありましたが、訪れたタイミングでは旧県会議事堂は冷暖房配管更新工事のため入れない状態となっていました。工事は今年の 9 月末まで続くそうで、それまでは渡り廊下の見学や撮影のみできる状態とのこと。

今回は行くことができませんでしたが、旧県会議事堂は資料によってかまぼこ型のヴォールト天井や独立柱が並ぶ議場であることが分かり、これらに基づいて当時のものに復原したのだそう。また訪れることがあれば、ぜひ見てみたいものです。

山形県郷土館「文翔館」のバルコニーからの景色の写真

他にも様々な部屋があり、そこでは明治から現代までの歴史や最上川を軸とした地域別の文化、山形の文学などを紹介する展示がされていて、どれも興味深かったです。無料ということもあってか、平日にも関わらず意外と訪れている人が多く、皆熱心に展示物を見ていました。


山形県郷土館「文翔館」へ行ってきましたが、美しい外観と復原された内装に圧倒されました。修理期間が 10 年と聞いて「長すぎるだろ」と思いましたが、これほどしっかりと当時の状態に復原していたのであればその長さも納得です。資料や展示の内容も豊富で、本当に無料で見て良いのか不安になるほどでした。

時間や体力の都合で、見るのがやや駆け足になってしまいましたが、非常に楽しめたので良かったです。